耐力壁という言葉を、新築住宅やリフォームをお考えの方は聞いたことがあるかもしれません。
専門的な用語のため、耐力壁についてよく知らない方が多いと思います。
そこで今回は、耐力壁の種類や特性についてご紹介します。
耐力壁があることでどのような制約が生まれるかについても解説しますので、ぜひお役立てください。
□耐力壁の種類や特性をご紹介します!
耐力壁(たいりょくへき、たいりょくかべ)とは、建造物が水平方向から加わる力に持ちこたえるために使われる壁のことです。
鉄筋コンクリートの耐力壁の特性や、木造住宅の耐力壁の種類についてご紹介します。
*鉄筋コンクリートの耐力壁の特性は?
鉄筋コンクリートの耐力壁は、見た目から耐力壁か否かの判別がつきにくいかもしれません。
開口不可な耐力壁が多く、一般的に大きな壁に使用されます。
一方、耐力壁でないものは、小さい壁に用いられます。
それは、耐力壁は面積が大きいほど強度が増すからです。
*木造住宅の耐力壁の種類は?
台風や地震などの災害によって横に揺れる場合に備えて耐力壁が採用されるのは、耐力壁の方が柱より横からの衝撃に強いからです。
耐力壁の種類の一つに、筋交い(すじかい)と呼ばれる、柱と柱の間に斜め方向に入った材料を使う耐力壁があります。
もう一つは、耐力面材という横から加えられた力を壁全体に放散する耐力壁があります。
□耐力壁があるとどのような制約がある?
耐力壁があることで様々な制約が生まれます。
耐震性の観点から、1階と2階で同じ面に耐力壁を設置する方が良いため、耐力壁を移動させる際は他の階の耐力壁のことも考慮しましょう。
また、木造枠組壁工法が木造軸組工法より必要強度の最低基準が高いため、削られない耐力壁が多いといわれています。
まずは、木造住宅をリフォームする際の制約です。
大きい窓を設置したり、空間を広げたりするために耐力壁を取り壊す場合、耐力壁を異なる場所に新しく設置する必要があるでしょう。
そのため、耐力壁の取り壊しを伴う大掛かりなリフォームには、予想以上に費用がかかる可能性があります。
次に、マンションをリフォームする際の制約です。
マンションにおけるコンクリートの耐力壁は、そもそも個人のものではなく共有部分であることが多いです。
そのため、マンションの耐力壁はほとんどの場合が取り壊せないでしょう。
□まとめ
この記事では、耐力壁の種類や特性について解説しました。
鉄筋コンクリートが耐力壁か否かの判別は、外見からは困難です。
また、耐力壁があることで特にリフォームの際に制約がかかるため、耐力壁の特徴を捉えておきましょう。
耐力壁だけでなく家作りについてご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。