2023年1月21日  谷口 怜

平屋のゆったりした暮らしは憧れですよね。コミュニケーションの取りやすい平屋の家は、20~30代の子育て世代にも人気があります。今回は平屋の家について、ー特徴ー、-後悔しないための間取りのポイントー、-施工事例ー、をご紹介します。

ー平屋の特徴ー

■自然と増える家族のコミュニケーション

 

平屋の家の間取りは、家族みんなが同じ目線で生活しています。リビングを動線の中心しやすく、家族が自然と顔を合わせる機会が増えます。

動線、特に家事動線が短い

ワンフロアで家事が完結する平屋の間取りは、移動がとっても楽、洗濯もお掃除もスムーズに完結して家事負担を軽減します。

安全性・耐震性が高い

例年、家庭内での事故原因上位に入る段差が無く、フラットに繋がる平屋は普段の生活のケガのリスクが自然と下がります。また2階の重量が載らないので必然的に耐震性が確保しやすくなります。

ライフステージに合わせて無駄のない計画

子育て世代はご家族のコミュニケーションが取りやすく、2人の暮らしでも使わない部屋の為に億劫な階段を昇り降りする必要の無いためお部屋のメンテナンスが楽なため、趣味室、書斎、来客室、納戸としても無理せず自然と活用することができます。

メンテナンスがしやすい

隠れたポイントですが、足場を高く架ける必要が無く、水道や電気も簡潔な配管・配線計画をしやすく、将来にわたってメンテンナンスがしやすいため、建てる時は少し贅沢な感じがしますがメンテンナスコストを抑えられます。

ー間取りのポイントー

平屋の家を検討している方に参考にして頂きたい。後悔しがちな平屋の間取りプランのポイントをいくつかご紹介します。

  1. 平屋に向いている土地か
  2. 日当たりや風通し良い間取りか
  3. 収納スペースを確保できているか
  4. 長く暮らしていくことを想定しいるか

1.平屋に向ている土地選び

平屋に向いている土地選びのポイントは必要な広さが十分確保できるかです。

平屋で暮らすには、自分たちが必要とする部屋数や広さを十分識ったうえでの土地選びが必要です。平屋のプランが入っても隣地や道路までの距離が十分に取れていないと、窓を開けられない暗い生活になってしまいます。まずは仮プランでもいいので、家族が必要とするおおよその広さを確認しましょう。土地が安い地域を選べば、平屋でも土地代を抑えることができます。

2.日当たりや風通し良い間取りか

平屋は必要な間取りを確保すると、面積が大きくなりがちです。安易な間取りで、家の中央に廊下やホールなどの動線を配置して家の外側に各お部屋を造ると、廊下やホールも含めて家の中央に行くほど暗く、風通しの悪い部屋が出来上がってしまします。

「平面図だけ見ていると気が付かなかったけど出来上がってみたら昼間でも真っ暗な廊下だった」なんてことにならないように、しっかりとパース等も活用してイメージしておきましょう。トップライトを活用するのもいいでしょう。

3.収納スペースを確保できているか

平屋プランの計画で最も、やってはいけないことが収納スペースを十分に確保していないことです。

土地の広さが十分にないと収納の少ないプランを提案されがちです。またお部屋の数、広さや開放感にこだわり過ぎて、収納を削ってしまって物が溢れた暮らしにならないようにしっかりと確保して計画しましょう。

4.長く暮らしていくことを想定しているか

平屋の家はコミュニケーションが取りやすくなる反面、プライベート空間を確保しにくくなります。廊下などのゆとりを削りすぎると、各部屋の音が響きやすくなりますし、お子さんが成長すると不満がでることもあるでしょう。

将来ご家族の生活リズムが違ってきてしまう可能性も考慮が必要です。間取りで解消できているかどうかよく検討が必要です。

平屋に限らずですが、家を建てるときは今の生活ばかり考えてしまいますが、将来も長く住みやすい家になっているかが重要です。

子どもが成長した時、夫婦2人になった時、どんな生活になるかを考えておくことが大切です。

ー施工事例ー

三島市H様邸 23.5坪
家族4人で暮らす23.5坪、廊下ゼロの平屋

リビングから全ての場所に繋がるキッチンが中心の廊下ゼロの間取り、平屋の屋根空間を生かして天井の高さも高めに取ることができ縦空間への広がりを感じることができます。北欧パインの床と漆喰で明るく仕上げた空間からお庭へと繋がるコンパクトだけど広々と感じる間取りになっています。

洗面脱衣室にある洗面台とは別にある手洗いスペースは北米製の洗面台。平屋とはいえご家族4人で使う事を考えると洗面台が2台があるのはうれしいですね。帰ってスグの手洗いや来客時にも活躍します。

さらに少し広めに確保した洗面脱衣室に設置した2台目のおトイレ。ご家族4人で暮らすにはやっぱりトイレは2箇所欲しいとのことでご提案。あえて脱衣室と一緒の空間に設置することで、間仕切りを減らし空間を大きく取ることができ、動線を省くことができます。2箇所必要ですが、同時利用になる頻度はそこまで多くないことを考えると効率的ということで喜んで頂けました。

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清水町K様邸 25.7坪
2人で暮らすカフェのような平屋

自然素材にこだわった木と漆喰の家、木の手触りや質感が大好きなご夫婦の2人でゆとりのある暮らし。

コーヒー趣味のご主人と植物を育てるのが好きな奥様のこだわり抜いた素敵なお家です。

来客時にも使える和室の小上がりは、ねこたちとゴロっとするために

床はオイル塗装したホワイトオーク、暗くなりがちな平屋の中央部にはトップライトで明るく趣味のための作業台スペース

寝室には収納とは別に広めのウォークインクローゼット計画。平屋の計画では大きな収納スペースを確保するのがポイント。ついつい広い部屋がほしくて収納が小さくなりがちですが、物が溢れないように計画することでお部屋はキレイに広く感じます。

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まとめ

今回は、「平屋の家づくり」その特徴や間取りについてご紹介しました。

ワンフロアで家事が完結する平屋は生活動線が短く、家族がさらに近く感じられます。

一方で十分な広さの土地の必要性や、建築費の高さ、プライバシーの確保の難しさなどを、間取りの工夫や土地選びなどで工夫してクリアしていく必要があります。

自分だけではなく、家族やいろんな人の意見を参考に将来にわたって長く暮らしやすい家をイメージして家づくりを進めましょう。

2023年1月21日  谷口 怜