水はけの悪い土地や水勾配の取りづらい敷地で水たまりができない「透水性コンクリート」先日、当社の沼北体感ハウスで駐車場として施工しましたのでご紹介します。

 

普段、当社の工事車両や社員も通勤車両を停めている砂利敷きの駐車場をコンクリートで仕上げることになり、良い機会なので兼ねてより検証してみたかった「透水性コンクリート」で駐車場を仕上げる事にしました。

「透水性コンクリート」の良いところはその名の通り水が直接浸透するため、水勾配をとる必要が無いのにコンクリート並みの強度が出ることにあります。この度、施工した場所も旗竿地の奥まった部分で、道路の側溝まで水勾配を取ることが難しいため採用することとなりました。

施工方法

 

まずは、コンクリートを打つときと同じように100mm程度施工しますので余分な土や砂利を掘って処分し、下地として砂利を敷きます。これで準備はOK。

透水性コンクリートも生コンと同様、生コン車で運ばれてきます。

まずはコンクリート同様、届いた材料の粘性度合い等をチェックします。

透水性コンクリートは固まるのが早いため、ネコで運ぶ人、慣らす人、抑える人に分かれて手際よく進めていきます。ここからは時間との勝負です。

職人さんがネコに足をかけて行儀が悪いように見えますが、重たい材料が流れてくるとネコが動いてしまうので押さえるために足を使っています。体力仕事の職人さん達にとっては行儀良く手で押さえていると腰を痛めてしまうのだそうです。

最後にタンパーといわれる機械で叩いて押し固めていきます(左奥)細かい抜けや欠けは手作業で埋めていきます(手前)

これを繰り返すこと1時間程度で半分の施工が終わりました。

 

最終的な仕上がり。コンクリートと同様で1週間程度で車両が載ることができるようになります。見た目はアスファルトに近く色はセメントの色が出て灰色に仕上がりました。

 

水をかけてみると…

どんどん浸透し、水溜まりはできません。

水勾配が必要なく水溜まりもできず、雑草もほぼ生えなくなる「透水性コンクリート」、最近では水はけの悪い一部の道路等にも採用されているそうです。

 

使用してみて

水勾配が取れない所では、迷わず採用するのをおススメします。ちょっと気をつけたいポイントは通常のコンクリート仕上と違いタンパーや手で押さえるため多少の不陸(真っ平ではない)は必ず出ますので注意しておきたいところです。雨水を自分の敷地内で浸透処理することは、側溝へ流して川に放流されるのと違い川の氾濫リスクを抑えることにも微力ながら寄与できる環境にやさしい材料ともいえそうです。

実際に使用しているこちらの現場を見学することもできます。ご希望の方はお気軽にご連絡ください。

 

 

 

 

 

 

2021年10月15日  谷口 怜