省エネルギー性能に上位等級が創設

ZEH基準のUA値が最高等級として新たに新設

つい先日、国土交通省から省エネルギー性能について、上位等級が創設されることが発表されました。

※沼津市、三島市付近の基準値です。

沼津市や三島市でUA値≦0.60 は、ちょうどZEHの基準と重なります。ZEH(ゼロエネ住宅)水準に必要なUA値基準が創設されることになります。※UA値は断熱性能を表す数字で0に近づくほど断熱性能が高いという意味になります。

実は、ZEH基準レベルは今まで省エネ等級の中には存在せず、上記の「等級4」の数字が最高等級でした。実態としては、皆様がご存知の通りZEH基準を超えるお家が、どんどん作られ既に普及してきています。当社では、新設される最高等級5を超えるお家づくりを始めて20年が経ちました。相変わらず国の決める基準は遅れているなと感じます。

UA値 ≦ 0.60 の基準とはどのくらいの性能なのか?

UA値≦0.60 は35坪程度の家で5kw程の太陽光発電とセットでZEH性能になる家

間取りや設備機器にもよりますが、当社ではUA値≦0.60(当社最低基準)にすると5kw程の太陽光発電とセットにすることでZEH基準を超えるお家になります。

中西工務店ではUA値≦0.60 前後のお家は10年以上前から最低基準にすべきだと考えています。

どうして断熱性能にこだわるべきなのか?

①断熱性能の向上はライフサイクルコスト(光熱費)を低下でき、②断熱性能の向上は、かける費用に対する効果がとても高いからです。

断熱材は半永久的に効果が期待でき、メンテンナンス不要

断熱材は、どんな製品でも経年によりわずかに断熱性能は低下しますが 機械等と違い壊れることはありません。新築する際に採用する費用のみ で効果をずっと期待できます。

高断熱仕様で建築費用は高くなっているのに、月々の支払は安くなる!

詐欺のように聞こえますが、よく考えるとすぐにわかります。断熱に係る費用をまとめた次のグラフをご覧ください。

仮に100万円かけて、高断熱仕様にしたとします。借入100万円当たりの返済額は金利1%で月に¥3216上がります。100万円も断熱性能を向上した場合、当社でお客様にご協力して頂き集めたデータから、光熱費は平均して 約 ¥12,000/月 程度 削減できます。(※35坪の一戸建てで当社試算)

加えて高断熱仕様はエアコン等の空調機器が小さい物で済みますので買い替えやメンテナンスにかかる費用も安く済みます。

ローン完済する頃には、約300万円の差

次のグラフは断熱効果を少し甘く見積り、 ¥10,000/月 だけ高熱費が削減できたときのグラフです。

設定値については、断熱効果を大幅に割り引いて計算しているので、実際には更に差が開くことになります。もちろん暑さや寒さを我慢すれば差は縮みますが、最初から我慢する前提でお家づくりはしませんし、快適なお家づくりをしたいですよね。

まとめ

いかがでしょうか?お家づくりの際は建築費は大きな額で、戸惑いますが高断熱仕様を選ぶか選ばないかで、少なく見積もっても住宅ローンを完済する頃には300万円の差が出ます。同じ暮らしを忙しく日々送っている間にスゴイ差がでてきますので、十分に検討する必要があると思います。

ライフスタイルに合わせて注文住宅を建築していますが、どんな方でも光熱費は抑えたいところだと思います。更に次回の記事、~断熱性能にこだわる理由②~の記事では、皆様も最近気になっているであろうエネルギーコスト、高熱費の価格上昇について書いていきたいと思います。よろしければご覧ください。

 

 

 

 

 

2021年12月14日  谷口 怜