住まいing NEWS
お客様インタビュー
『Mid-Century Modernの家 』
長泉町 Y様邸 2021年10月にお引渡ししましたY様にアンケートをお願いしましたところ、技術系のお仕事をされているY様らしく、原稿用紙10枚を超える詳細なレポートを頂きました。 |
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Q1.マイホームに住んでからの感想 |
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②外張り断熱および基礎外断熱をしているため、室内の熱が1Fの床下まで届きます。そのおかげで床を冷たく感じることはありません。某大手ハウスメーカが標準仕様として設ける床暖房は、少なくともこの地域では必要ないと思います。 | |
③気密性や断熱性だけではなく、換気方法も高い快適性を実現する要因になっていると思います。1Fから吸気し2Fから排気(小屋裏は独立の吸排気)する換気方式は、家中の温度のムラを防ぐのに役に立っていると思います。我家の換気方式は、快適性と保守性を考慮し第三種換気としました。温暖なこの地域の恩恵かもしれませんが、高断熱高気密の住宅を建てる方が勧める第一種換気は必要ないと考えます。換気による熱入出は、換気量と室内外温度差から決まりますが、この地域では壁や屋根を通じた内外温度差や日射による入出熱のほうが桁違いに大きいため、換気に出せる予算があれば他に廻したほうがよいと思います。 | |
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以上の内容から、我家のUA値やC値は高い値かと思われるかもしれませんが、我家のUA値0.56です。巷で推奨されているHEAT20のG2グレートのUA値0.46は満たしていません。さらに、C値については中西さんでは測る必要がないほど自信があるので測定は実施しませんでした。床下空気の循環や換気方法は、UA値に反映されない造りができる技術力や、地域性を踏まえた家造りができる知見が中西さんにはあります。 |
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Q2.家づくりをする中で一番楽しかったこと |
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Q3.難しかった事、困った事 |
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上記以外に難しさを感じた点は当然ありました。いくつかを挙げると、①家の外壁、②家の内装のイメージ です。 |
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さらに、外壁の目地の処理に、コーキングを外側から覆う役割をするガルバの材料と同じ“役物“を設けていただきました。打合せが始まる前からガルバの家をいくつか見てきましたが、目地にはコーキング処理がされたままで役物がない家が多く、役物については知りませんでした。中西さんのメンテナンス性の良い家造りの技術や姿勢は、この点にも現れています。 |
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イメージの理解だけではこの内装を実現できませんでした。無垢の木を床や天井に美しく設けるには、林さんや石塚さん方による現場での高い施工技術が必要でした。聞く話によると、ある大手ハウスメーカでは、無垢の木は扱いが難しく設けられないようです。また、現場で窓枠や本棚の塗装色を決めるにあたり、コロコロと好みが変わる私たちを横目に、さりげなくかつ上手に良い色に導いていく谷口さんの采配能力は流石でした。これらの点においても中西さんを選んだことが正しかったと思っています。 さらに、カーテンの選択においても私たちの悪い意味での“シンプルさ”が現れ、無地のカーテンを提案しました。ここでも鈴木さんが一早く危険予知をし、無味乾燥を防ぐために、やさしく角のない説明で現在の柄のカーテンを選択するに至りました。おかげで竣工後に家具を納入した家具屋さんからは、無地ではなく適度な個性のある柄のカーテンが、家の雰囲気を良くしていると評価をいただきました。カーテンにおいても中西さんのセンスが光る結果となりました。このような経験から、当初無地のカーテンを選んだ妻は、カーテンは柄、しかし小物はMUJI を訪れるママ友に講じています。 |
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家造りではないですが、土地探しにも難儀しました。求めていた地域の土地が簡単に見つからずに半年以上停滞していました。ある日曜の午後、妻と子供が外出し、残された私が見つからぬ土地に若干やさぐれながらハイボールを飲もうとしたところ、川崎さんから電話をいただき、近くの不動産屋に直接問合せをしたほうがよいとご助言をただきました。半信半疑の中で電話をしてみたら、現在の土地を知るきっかけを得ることができました。川崎さんのツキのおかげで現在の住所の家を建てることができました。この点においても本当に感謝をしております。 |
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Q4.これから家づくりをする方への一言 私たちの経緯のように、みなさんが建てたい家のイメージは、実はインターネットや雑誌に頻繁に取り上げられた流行が反映されたもの、または、必要最低限の無味乾燥なものである可能性があります。施主の意見に忠実に従うと唄いながら、施主のイメージを忠実に採用する工務店やハウスメーカはありますが、その裏にはありきたりなイメージを実現するための部材調達や施工等が容易であることを棚に上げ、施主を神輿に担ぐ目論見があるかもしれません。そこに気付かずに家を建てた結果、数年後に懐メロのような家になってしまうこともあります。 一度立止り、住宅に何を求めているのかを考えたほうが良いと思います。その点では、住宅についての広く深い見識を持ち、難易度の高い設計や施工を実現する技術力を持つ中西さんの意見を聞き、流行にとらわれない本物の価値を持つ家を考えることをおすすめします。 |
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あとがき |