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お客様インタビュー


『Mid-Century Modernの家 』

Vol.28/Y様邸(長泉町)

長泉町 Y様邸 2021年10月にお引渡ししましたY様にアンケートをお願いしましたところ、技術系のお仕事をされているY様らしく、原稿用紙10枚を超える詳細なレポートを頂きました。
ニュアンスを正確にお伝えする為原文のまま掲載させて頂きます。

Q1.マイホームに住んでからの感想
 2021年の10月下旬から住み始め、本稿は2022年2月上旬に書いています。つまり最も寒い時期を過ごした経験をした上の率直な感想として、家の温熱環境の快適性のすばらしさを実感しています。具体的には下記のとおりです。

①リビング階段と吹抜けを設けた上で、1Fのエアコンの運転のみにより、家全体(小屋裏を含む)の温度差が約3℃以下に収まり、家中どこにいても寒さを感じません。家が完成する前から、知人や親族よりリビング階段や吹抜けが及ぼす快適性の悪化による後悔を聞いており、また、妻もその点を懸念していましたが、実際に住むとそれらの懸念は一掃され、快適の一言に尽きます。この家で夏を過ごしたことはまだないので説明できませんが、少なくとも冬の快適性は十分に満足しています。

②外張り断熱および基礎外断熱をしているため、室内の熱が1Fの床下まで届きます。そのおかげで床を冷たく感じることはありません。某大手ハウスメーカが標準仕様として設ける床暖房は、少なくともこの地域では必要ないと思います。

③気密性や断熱性だけではなく、換気方法も高い快適性を実現する要因になっていると思います。1Fから吸気し2Fから排気(小屋裏は独立の吸排気)する換気方式は、家中の温度のムラを防ぐのに役に立っていると思います。我家の換気方式は、快適性と保守性を考慮し第三種換気としました。温暖なこの地域の恩恵かもしれませんが、高断熱高気密の住宅を建てる方が勧める第一種換気は必要ないと考えます。換気による熱入出は、換気量と室内外温度差から決まりますが、この地域では壁や屋根を通じた内外温度差や日射による入出熱のほうが桁違いに大きいため、換気に出せる予算があれば他に廻したほうがよいと思います。

以上の内容から、我家のUA値やC値は高い値かと思われるかもしれませんが、我家のUA値0.56です。巷で推奨されているHEAT20のG2グレートのUA値0.46は満たしていません。さらに、C値については中西さんでは測る必要がないほど自信があるので測定は実施しませんでした。床下空気の循環や換気方法は、UA値に反映されない造りができる技術力や、地域性を踏まえた家造りができる知見が中西さんにはあります。

 

Q2.家づくりをする中で一番楽しかったこと
 楽しかったことは大きく二つあります。一つは、社長を初め、御社の方々から住宅作りの基本的な考え方を教えてもらえたこと、もう一つは家の建築状況の詳細を細かく見ることができたことです。
一点目について、特に社長の長年の経験に基づく住宅や住宅業界の話は、打合せ毎にとても興味深く聞かせていただきました。例えば、中西さんが主に採用されている構造の工法である枠組壁工法(2×4工法)は、断熱気密を高性能にするには適した工法であり、工期も短く抑えられる等のメリットがあります。しかしながら、軸組工法を採用する施工会社が多いのは、壁工法に求められる施工精度を設計、工場内製造、現地組立を通じて満たせられないことが背景にあるようです。また、壁として強度を確保する壁工法と同様に、軸組工法も耐力壁を設けて強度を持たせていますが、軸組工法の柱と壁を固定する釘が地震時に動くことにより、釘と壁に隙間が生じ、二回目以降の地震に対して強度が落ちてしまうことがあることまで教えてもらえました。これは本物の技術と経験に裏打ちされた知見と確信しました。
二点目について、中西さんは自身の技術力に自信を持ち、かつ、施主を深く信頼されるので、施工当初から建設中の家の鍵を貸していただけました。幸い旧住居が新住居に近かったこともあり、私たちはほぼ毎日家の施工状況を確認しに行くことができました。建設中の家を見ながら打合せを重ね、細かい仕様の変更をさせていただきました。10月に入居しましたが、竣工月まで変更をお願いできる工務店は中西さん以外あるのでしょうか。
上記は代表的な二点でありますが、打合せ回数は二桁を数える回数となり多かったですが、毎回楽しみに伺うことができました。

Q3.難しかった事、困った事
 私の家のコンセプトは、①過大な家中の利用率が高い家、②別の部屋にいても家族が近い家、余分な構造や設備を極力排除した保守性の良いシンプルな構造の家 でした。
利用率を高くするためには、高気密高断熱の家にしました。
家族を近く感じられるためには、家中でコミュニケーション可能にするために吹抜けを設け、1Fリビング~2Fホール~3F小屋裏まで話ができるようにしました。
保守性のよいシンプルな構造の家を実現するために、総二階、ベランダなしの家としました。
以上は、難しい事、または、困った事ではなく、当初のコンセプト通りに進めたことであっため特に難しさを感じませんでした。

上記以外に難しさを感じた点は当然ありました。いくつかを挙げると、①家の外壁、②家の内装のイメージ です。
当初、家の外壁を塗り壁とすることを計画していました。塗り壁の温かみのある外観を気に入っていたからです。打合せを重ねていきトータルコストが明らかになっていくにつれ、塗り壁の採用が難しくなってきました。そこでガルバリウムの外壁を採用することとなりますが、決めるまで2か月間ほど迷いました。ガルバリウムの壁は、黒やグレーの色を持ち、角型の折り目のついたタイプのイメージが強く、近年よく見るガルバの外観の家とすることに迷いがありました。時代性が強くない外観にしたかったからです。迷う私たちを見兼ねた社長からの提案があり、流行りのガルバではなく、採用したガルバ(ファブリックライン、Fベージュ)に決めました。ガルバでありながら、時の洗礼に耐えられる外観が得られました。私たちの考えをよく把握された上で良い提案をしていただいたと思っています。当時は建築確認申請がすでに完了していました。申請のうち重要な項目である家の強度は、外壁の重さを考慮する必要がありますが、外壁の決定を待たずして申請を完了していました。中西さん曰く、どの種類の外壁が採用されたとしても耐えられる構造を設計しているから、外壁の決定は申請後も可能とのことでした。プロの手腕を実感しました。

 さらに、外壁の目地の処理に、コーキングを外側から覆う役割をするガルバの材料と同じ“役物“を設けていただきました。打合せが始まる前からガルバの家をいくつか見てきましたが、目地にはコーキング処理がされたままで役物がない家が多く、役物については知りませんでした。中西さんのメンテナンス性の良い家造りの技術や姿勢は、この点にも現れています。
打合せ当初には、私と妻のそれぞれが持つ内装のイメージがありました。私は最近のドイツの住宅において良く見られる、薄めの色の木が部分的に設けられ、残りは白い壁紙が貼られたシンプルな内装、妻は畳のあるシンプルな和モダンの家の内装をイメージしていました。
しかし、打合せが進むにつれ、社長から一つの言葉を受けて気付かされました。それは、私たちのイメージはシンプルすぎて無味乾燥な家になってしまうということです。私も妻もシンプルさを追求しすぎており、以前住んでいた社宅の内装と大きく変わらない内装をイメージしていました。せっかく注文住宅を建てるのであれば、私たちが思う味を付けることが必要と気付かされたのです。
そこから私たちにとっての“味”探しが始まりました。そのうち、以前住んでいたアメリカの家の内装が思い浮かびました。ミッドセンチュリーモダンの内装でした。深い色合いの木が随所に使われて落着きのある雰囲気です。懐かしさはありますが、古さを感じさせません。このことについてお話したところ、あまりのイメージの変わり様に中西さんには驚かれましたが、よく理解していただきました。

 イメージの理解だけではこの内装を実現できませんでした。無垢の木を床や天井に美しく設けるには、林さんや石塚さん方による現場での高い施工技術が必要でした。聞く話によると、ある大手ハウスメーカでは、無垢の木は扱いが難しく設けられないようです。また、現場で窓枠や本棚の塗装色を決めるにあたり、コロコロと好みが変わる私たちを横目に、さりげなくかつ上手に良い色に導いていく谷口さんの采配能力は流石でした。これらの点においても中西さんを選んだことが正しかったと思っています。

 さらに、カーテンの選択においても私たちの悪い意味での“シンプルさ”が現れ、無地のカーテンを提案しました。ここでも鈴木さんが一早く危険予知をし、無味乾燥を防ぐために、やさしく角のない説明で現在の柄のカーテンを選択するに至りました。おかげで竣工後に家具を納入した家具屋さんからは、無地ではなく適度な個性のある柄のカーテンが、家の雰囲気を良くしていると評価をいただきました。カーテンにおいても中西さんのセンスが光る結果となりました。このような経験から、当初無地のカーテンを選んだ妻は、カーテンは柄、しかし小物はMUJI を訪れるママ友に講じています。

 家造りではないですが、土地探しにも難儀しました。求めていた地域の土地が簡単に見つからずに半年以上停滞していました。ある日曜の午後、妻と子供が外出し、残された私が見つからぬ土地に若干やさぐれながらハイボールを飲もうとしたところ、川崎さんから電話をいただき、近くの不動産屋に直接問合せをしたほうがよいとご助言をただきました。半信半疑の中で電話をしてみたら、現在の土地を知るきっかけを得ることができました。川崎さんのツキのおかげで現在の住所の家を建てることができました。この点においても本当に感謝をしております。

Q4.これから家づくりをする方への一言
 私たちの経緯のように、みなさんが建てたい家のイメージは、実はインターネットや雑誌に頻繁に取り上げられた流行が反映されたもの、または、必要最低限の無味乾燥なものである可能性があります。施主の意見に忠実に従うと唄いながら、施主のイメージを忠実に採用する工務店やハウスメーカはありますが、その裏にはありきたりなイメージを実現するための部材調達や施工等が容易であることを棚に上げ、施主を神輿に担ぐ目論見があるかもしれません。そこに気付かずに家を建てた結果、数年後に懐メロのような家になってしまうこともあります。
一度立止り、住宅に何を求めているのかを考えたほうが良いと思います。その点では、住宅についての広く深い見識を持ち、難易度の高い設計や施工を実現する技術力を持つ中西さんの意見を聞き、流行にとらわれない本物の価値を持つ家を考えることをおすすめします。

あとがき
 最初に当社のショールームへお越し頂いた時から、土地選び、間取り、細かなデザイン等、どんな打ち合わせの時にも毎回大学ノートを持参し、メモを取り続けていたY様の姿がとても印象に残っています。土地選びの時にも、ご存じの物件だったにも拘らず私のアドバイスをお聞き頂き、不動産業者さんにお電話して頂いたところ、数日前に地主様から売却を依頼されたばかりの土地と巡り合えた事も良い思い出です。Y様、技術屋さんらしくアンケートにも細かくお答え頂きまして感謝です。お読み頂きました方、ご不明な点がございましたら、詳しくお答えいたします、ぜひご質問お待ちしております。
お客様担当 川崎誠



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