「建売」ってそもそもどういう仕組み? |
□以前の土地選びセミナーで頂いた質問です。
「建売」ってそもそもどういう仕組み? 以前の土地選びセミナーで頂いた質問です。 建物を建てた後に土地と建物を一緒に売るので、一般的には「建売」と呼ばれていますが、インターネットの不動産サイトでは、「分譲住宅」「新築一戸建て」「分譲一戸建て」などで分類されています。 サイト内の写真を見ると、更地の状態の物件から完成して数ヶ月経っている物件まで様々な物件が存在しています。 完成して1年以上経つと、内外装や設備機器のモデルチェンジ等もあり、未入居の中古住宅となります。
□「建売」(分譲住宅)の特徴のおさらい◆特徴:大きな土地を分割し、それぞれに建物を建てた状態で販売する方式。 1区画~数十区画の大規模建売分譲もある。 ◆売主:主に大手建売専門業者 ◆間取り等の制約:着工前であっても間取りやデザインの変更は出来ない。 ◆購入時期:建築確認申請が許可されると広告と販売を開始する。 ◆価格:建売専門業者による大量仕入れ大量生産システムにより総額が安い。 ◆最新情報:総額が安いのが建売の最大のメリットだが、資材の高騰や新型コロナウィルス拡大によるマイホーム取得者数の減少、土地保有期間の長期化による金利負担増などにより、「相場より高い建売」も不動産市場に登場しているので注意が必要。 と書きましたが、今日は皆様の気になる情報を記します。 □「建売」の販売価格の決め方建売は初めに販売価格ありきです。 その地域にお住まいの1次取得者(初めてマイホームを持つ方)がいくら位ならマイホームを持てるのか、35年もの長期間無理なく住宅ローンを返していけるのか、そんな指標から販売価格を決めていきます。 最大のライバルは分譲マンションです。 例えばその地域での販売価格を仮に3200万円としたら、先ずはそこから自社の利益を引きます。 利益を仮に400万円に設定したら次に建築費を引きます。 建築費に1800万円掛かるとしたら、土地に使えるのは差引1000万円という計算になります。 以前は建物の付いた広い土地を購入し、建物の解体、敷地の分筆、造成工事、上下水道の敷設を行なうケースが一般的でした。 このケースでは、建売業者さんも値引き交渉して安く購入出来ることも多かったのですが、現在ではなかなかそういう物件が少なく、建売業者さんは1区画からでも建売を手掛けています。 1区画の土地では値引き交渉も難しい為、エンドユーザーさんも買う市場価格で土地を購入しなければならず、土地で利益を出す事が難しく、場合によっては土地だけでは赤字になるケースも出ております。 そうなりますと建物にしわ寄せが出て来ますが、資材の高騰もあり下請建築業者への値引きにも限界があります。 最終的には面積が小さな建物で計画する事になり、このところ床面積が80㎡(24坪台)での建売も見受けられます。 しかしゆったりした間取りの2~3LDKよりも4LDKの方が売りやすく、25坪で4LDKの建売が存在してしまいます。 間取りでしわ寄せが出るのが収納や階段、リビング&ダイニングの広さなど図面では気が付きにくい個所です。 こうなると最悪で、入居してから2~3年で、「収納が足りない」「新調したダイニングテーブルが入らない」など住みにくさが目立ち、築後2~3年でリフォームや住み替えといった事態も発生しています。 □まとめ以上の様に、建売も様変わりしております。以前に比べ「長期優良住宅」の建売が増え、安心感が増しましたが、逆に注意しなけれなならない点も格段に増えました。 12月10日、11日に開催する相談会は、以上の様に、ご質問を交え「建売」「建築条件付き売土地」「中古住宅+リノベーション」「土地購入+注文住宅」を違いや、それぞれにお得な地域などを例に出し、楽しみながら勉強する『良い物件を確実に買える』相談会です。
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