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【構造】ベタ基礎一体打ち

 

見た目は同じ、中身は全然違う「ベタ基礎一体打ち」

この記事では、最近では広く普及してきている「ベタ基礎」について2つある施工方法と、その違いについてご説明したいと思います。

ベタ基礎 (基礎外断熱も施工しています)

「一体打ち工法」と「二度打ち工法」の違い
出来上がると見た目は同じですが、ベタ基礎の施工方法には「一体打ち工法」と「二度打ち工法」の二種類があります。
通常のベタ基礎はベース部分のコンクリートを打ってから、もう1度立上り部分にコンクリートを打つ「二度打ち工法」ですが、中西工務店ではベース部分と立上り部分を1度に打つ「一体打ち工法」のベタ基礎で施工しています。

 

一体打ち工法          

 打継ぎ工法 図

 

コンクリートを2回に分けて打つ方法  コンクリートを1回で打つ工法

「二度打ち法」による2度打ちには以下のような弱点があります。
・耐力的には圧倒的に一体打ち工法より弱い
・打継ぎ部からの水の侵入やシロアリ侵入リスクが高い
・打継ぎ部からの鉄筋の腐食が進行しやすい。

一方で「一体打ち工法」には工法や強度について、これといった弱点がありません。
ではなぜ、採用されないのか? 理由は簡単、施工の難易度が高く、「一体打ち工法」をできる職人さんが少ないことで、対応できない施工店が多いからです。

 

どのくらい強度が違うのか?

基礎の型枠材料メーカーであるエヌエスピー社さんが「一体打ち工法」と「打ち継ぎ工法」の強度実験をしていますので、ご紹介します。

基礎の立上り部分に徐々に荷重を加えていき強度を計測しています。
赤い線が「一体打ち」で90kN(約9トン)の力を加えても0.1cmも動いていないのに対して「打ち継ぎ工法」の青い線は同じ90kN(約9トン)3.5cm以上動いているのが割かります。

計測結果 数値データ

 

中~大地震(80kN)以上の揺れが起こると「二度打ち」の方は、ベース部分と立上り部分の継ぎ目部分が破断してしまうことがわかります。家の重量が載っていますので破断していても地震後に元の位置に戻り、見た目はほとんど変わりませんが実際には破断していて強度が低下してしまっているのは明らかです。

 

構造計算に現れない基礎の違い
残念ながら、二度打ちであっても一体打ちであっても構造計算をする際には、基礎のコンクリートは一体であると想定して同じ数値を基に計算します。これは構造計算者(構造設計者)が現場管理をしていることは稀なため、施工条件まで細かく設定して強度を計算することが事実上不可能に近いからです。構造計算や耐震等級も指標として、とても大事ですし消費者からみたらとてもわかりやすい指標です。
ですが施工する業者さんの姿勢でその品質はガラっと変わります。いいお家づくりに真剣に取り組んでいるかどうかよく聞いてみましょう。

2022年11月6日

谷口 怜


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